三年後
Aさんのお宅をたずねたときの話の内容です。

ーーー「最初は先生に言われたとおり、テーブルの上をきれいにしました。そして、おにぎりを作っておきました。

20ℓ のゴミ袋に5個、詰めるだけ詰めて、それだけ捨てると覚悟したんです。テーブルの上をきれいにしたら、まわりの汚いのが目について、どんどん捨てたくなっ て、三日間で30袋捨てることができたんです。その勢いで、今度は要らなくなった収納家具などを解体して、年末最後の不燃ゴミに出しました。

ゴミも簡単に捨てられないから今日はなんの日って調べて、ゴミ置き場は近くにあるのですが、車で主人と運びました、車がゴミでいっぱいなので子どもたちもゴミ袋を持って、みんなでゴミを出しました。

物が減ると家具が空くから家具もいらなくなるんです。あのシクラメンを置いていた飾り台も、処分しました。 不思議ですね。外出から帰ったとき、家の中がスッキリしてテーブルがきれいだと、ほっとできるんです。

子どもにも「早くしなさい!」と怒鳴ってばかりいたのに、イライラしなくなりました。 おなかを空かせて帰ってきた子どもたちは、おにぎを食べるので、一人ひとりおやつのことでバタバタしなくなりました。

テーブルがきれいだと子どもたちはランドセルを広げて、宿題をするようになりました。明日の準備をするので、忘れ物もしなくなりました。前は夫が帰宅すると子どもたちのグチを言っていましたが、グチを言わなくなって、夫婦の会話が増えました。

家族は全員そろって食事をすることはありませんでしたが、テーブルをきれいにしてから、みんな集まって食べるようになりました。 お姉ちゃんは中学生になり、親戚の子に勉強を教えるまでになりました。

以上がAさんのお話です。

 

改善後にいちばん注目するところは、「家族全員朝食」と「3人のきょうだいが、一緒に登校」です。 そして、Aさんの自由時間 「新聞を読む、ビデオ」。 子どもたちを学校に送り出した後、自分の時間を作っています。

もしかして、あの日の当たる畑に面したリビングルームのテーブルで新聞を読んでいるのでしょう。

テーブルをきれいにするだけで~、Aさんと子どもたちがどうして、たった二週間でこのように変わったのでしょうか? 「お母さん、変わらなくていいって、ぼくたちが変わるからって」 子どもたちが言ったそうです。

 

鏡の法則

話が変わりますが、 「鏡の法則」という本がありましたね。
Aさんのことを「鏡の法則」のような本にしたくて、スピリチュアル系の本を出しているマキノ出版にお願いに上がったのです。それまではテーブルに関する本 を数冊出してきましたが、部屋をスッキリする片づけ術の要素がどうしても強いのです。わたしがほんとうに伝えたいことは、それだけはないのです。

結果、マキノ出版さんから「テーブルをきれいにするだけで幸運がやってくる!」の本になり、Aさんのことも紹介しました。

テー ブルはAさんを映している姿であり、テーブルをきれいにすることは、自分の内面を浄化することだと書きました。 たしかにそういうことでもあるのですが、そのときのAさんの気持ちの葛藤があったはずですが、それらの部分に触れていません。これはなぜかといいますか、 読者はそういう理屈を好まないのです。結果がよかった、きれいになった、そっちを好むのです。純文学なら別ですが、実用書はすぐ、ラクに解決できるほうを 求めたがります。

わたしがもっと伝えたいことは他にあります。

子どもたちがいうことをきかない(3)で説明します。